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断熱塗装は本当に効果がある？遮熱塗装との違いや注意点を解説
更新日： 公開日：
「エアコンをつけているのに家の中が暑い」
このように困った経験はありませんか？
自宅の暑さ対策と言えば、多くの人がエアコンを思い浮かべるのではないでしょうか。
夏場にエアコンをつけているのに、室内が涼しくならなかったり夕方になっても室温が下がらなかったりすることがあります。
涼しくならない原因は、家の屋根や外壁にあるかもしれません。
屋根や外壁に「断熱塗装」をすると、室内が暑くなるのを防ぐことができます。
本記事では、下記の内容をお伝えします。
・屋根や外壁に断熱塗装したときの効果
・断熱と遮熱の違い
・断熱塗装の注意点
断熱塗装の効果や注意点を知っておくと、室内の暑さ対策として検討できるのでぜひご覧ください。
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目次
室温が快適になる「断熱塗料」とは
断熱塗料とは、塗ることで熱を伝わりにくくする塗料のことです。
屋根や外壁に断熱塗料を塗ると、太陽光に含まれる赤外線からの熱が屋内に伝わりにくくなります。
断熱塗料には空気層を作って熱伝導率を下げる効果があり、それによって屋根や外壁が受けた熱が屋内まで伝わりにくくなるのです。
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家の中が暑くなる原因
家の中にいるのに、夏場は暑くなってしまうのはなぜでしょうか。
主な原因は、屋根や外壁が受けた太陽光の熱が家の中に伝わってしまうことです。
そのため、熱伝導率が高い金属屋根を設置している建物は暑くなりやすくなります。
2階建てや3階建ての場合、1階部分の暖かい空気が上がってくるために暑く感じやすいです。
窓がアルミサッシで1枚ガラスの場合も、熱伝導率が高く熱が放出され暑くなります。
一度家の中に入り込んだ熱はなかなか出ていかないので、とくに夏場の家の中の暑さ対策は、熱を入れないことが重要です。
断熱塗料で塗装する効果
断熱塗料で塗装して家の中に熱が伝わりにくくなると、下記の効果があります
・節電につながる
・冷房、暖房効率が上がる
・防音にもなる
・結露の発生を抑える
順に解説します。
節電につながる
断熱塗料を塗ることで、節電につながります。
太陽光の熱がそのまま伝わってしまう家は、熱くなった屋根や外壁の影響で室温が上がり、冷房をフル稼働させる恐れがあります。
断熱塗料を塗ると、屋根や外壁からの熱の伝わり方が遅くなるため暑くなりにくいです。
冷房を強くしなくても部屋が涼しくなり、節電につながるのです。
冷房・暖房効率が上がる
上記と関連して、断熱塗料を塗ることで暖房効率も上がります。
断熱塗料を塗ると建物と外気の間に空気層を作り、熱が伝わりにくくなるので、屋内の熱も逃しません。
そのため夏の冷房効率だけでなく、冬の暖房効率を上げる効果も期待できます。
防音にもなる
断熱塗料には、防音効果もあります。
断熱塗料にはセラミックが配合されています。
断熱塗料を塗るとセラミックが屋根や外壁を隙間なく覆って、表面が一般的な塗料よりも厚くなるのです。
厚い表面は音を反射しセラミックが音の振動を軽減するため、内部からの音漏れを防いで防音になります。
結露の発生も抑える
断熱塗料には、結露の防止も期待できます。
断熱塗料を屋根や外壁に塗ると、室内との温度差が小さくなり、結露の発生を抑えます。
結露を放置するとカビが発生して、人体や建物にも悪影響が心配です。
断熱塗料を活用して結露ができないよう備えましょう。
遮熱塗料と断熱塗料の違い
建物の暑さ対策としては、断熱塗料のほかに遮熱塗料を塗る方法もあります。
断熱塗料と遮熱塗料の違いは下記の通りです。
・断熱塗料は室内へ熱や冷気が伝わるのを防ぎ、室内の温度を外に逃しにくくする
・遮熱塗料は熱（赤外線）を反射して屋根の表面温度を下げる
暑さ対策に特化しているという意味では、遮熱塗料のほうが強力になります。
ただし、熱を溜め込む効果はないことに注意が必要です。
断熱塗料は、熱をため込む効果があるので暑さ対策に加えて冬の保温効果も期待できます。
暑さと寒さの両方の対策がしたい方には、断熱塗料のほうがおすすめです。
断熱塗料を使う注意点
断熱塗料を使う際の注意点は次のとおりです。
・一般的な塗料より費用が高くなりやすい
・断熱塗料だけでは暑さを防ぎにくい
一つずつ解説します。
一般的な塗料より費用が高くなりやすい
断熱塗料は、一般的な塗料に比べると多少費用が高くなります。
ただし断熱塗料の耐用年数は10〜20年と一般的な塗料より長く、耐用年数の短い塗料を何度も塗るよりも結果的に経済的です。
断熱塗料だけでは暑さを防ぎにくい
断熱塗料には熱を伝わりにくくする効果がありますが、断熱塗料さえ塗っておけば暑さ対策ができるというわけではありません。
たとえば下記の場合、断熱塗料だけでは暑さを防ぐことはできません。
・常に直射日光が当たる建物
・屋根材が金属でとくに熱が伝わりやすい
・屋根のすぐ下に部屋がある（屋根裏がない）
家の中が暑くなる原因はさまざまなので、断熱塗料だけでは暑さを防ぎにくいです。
もともとしっかりした断熱材が入った家の場合、断熱塗料を塗っても効果を感じられないことがあります。
断熱材を入れる工事と比べると、断熱塗料の効果はそこまで大きくありません。
場合によっては「期待したほど涼しくならない」と感じることもあります。
断熱塗料と併用がおすすめの暑さ対策
断熱塗料だけで暑さ対策をするのは難しいので、より効果を得るにはほかの暑さ対策を併用するのがおすすめです。
断熱塗料を塗るのと併用するのにおすすめの対策は、下記のとおりです。
・断熱材を入れるリフォーム工事を行う
・簾（すだれ）や葦簀（よしず）で遮光する
・断熱性能の高い窓ガラスにする
・換気棟を設置する
順番に解説します。
断熱材を入れるリフォーム工事を行う
断熱材を屋根や外壁と室内の間に入れると、大きな断熱効果があります。
断熱材は断熱塗料の空気層よりも厚いので、外からの熱が室内に伝わるのをより抑える働きがあるからです。
ただし、断熱材が結露で腐食していたり、そもそもきちんと設置されていなかったりすると、断熱機能がなくなっている可能性があります。
断熱材を入れているのに断熱効果が感じられない場合は、点検や交換を検討しましょう。
簾（すだれ）や葦簀（よしず）で遮光する
昔ながらの方法ですが簾（すだれ）や葦簀（よしず）の設置もおすすめです。
簾とは、細く割った竹やヨシなどを並べて糸で編んだもので、葦簀もヨシを並べて編んだものです。
主に日よけや虫よけ、目隠しなどの目的で使用されています。
簾も葦簀も、ホームセンターなどで手軽に購入できてすぐに設置可能です。
日差しをさえぎるだけで、体感的にかなり涼しく感じられます。
同じ理由で、断熱カーテンを設置したり窓ガラスに遮熱フィルムを貼ったりしても効果的です。
断熱性能の高い窓ガラスにする
窓は、住宅の中で熱の出入りが非常に多い部分です。
窓を熱伝導率の高いアルミサッシから断熱性能の高いフレームに交換したり、ガラスを複層にしたりすることで、熱の出入りを和らげることができます。
窓が大きい住宅や窓の多い住宅には、とくにおすすめです。
換気棟を設置する
屋内の暑い空気を外に出すための、換気棟（かんきむね）の設置も効果があります。
換気棟とは、屋根の軒天（のきてん）につける換気孔のことです。
換気孔から外気を吸気・排気することで小屋裏の暑い空気や湿度の高い空気を排出します。
どのような屋根材にも設置できて冷暖房の効きもよくなり、熱気や湿気を追い出すことで結露の防止にもなるのでおすすめです。
断熱塗料に関するよくある質問
断熱塗料についてのよくある質問をまとめました。
・断熱塗装をする場合の費用は？
・断熱効果が高い塗料の色は？
・断熱塗料はDIYで塗れる？
順に解答します。
断熱塗装をする場合の費用は？
約30坪ほどの住宅の場合の費用は、下記のとおりです。
・外壁塗装+屋根塗装：110〜160万円
・屋根のみの塗装：60〜80万円
上記に加え、シーリング費用や諸経費などがかかります。
塗装費用は、塗装の環境や選ぶ塗料でも異なるので、目安としてお考えください。
断熱効果が高い塗料の色は？
断熱塗料を塗る際、選ぶ色でも断熱効果に違いがあります。
断熱塗料の良さを最大限に発揮できるおすすめは、光を反射しやすい白系などの明るい色です。
黒などの濃い色の場合、光を反射しにくいので断熱効果が弱くなることがあります。
断熱塗料はDIYで塗れる？
「断熱塗料を自分で購入してDIYで塗ることもできるのでは？」と考える方もいるかもしれませんが、おすすめできません。
屋根や外壁の塗装は、用具の準備や作業手順など大変手間がかかる作業です。
屋根や外壁の高い部分などは作業に危険も伴うため、仕上がりや安全の面でも業者に依頼しましょう。
屋根の塗装のために足場を組むなら、国家資格を持った信頼感のある業者への依頼がおすすめです。
家の中が快適になる断熱塗装は業者に依頼がおすすめ
断熱塗料を利用して屋根や外壁を塗装すると、高い断熱効果が期待できます。
太陽光の熱を反射し家の中に伝わりにくくする効果があるので、夏場が快適になるのはもちろん、冬に暖まった空気が外に逃げるのを防ぐ効果もあるからです。
そのため、冷房や暖房の効率が上がって節電になったり、防音や結露の発生を抑える効果があったりします。
断熱塗料は一般的な塗料に比べると費用が高く、断熱塗料だけでは暑さを防ぎきれないという欠点もあります。
暑さ対策には、断熱塗料と併用して窓ガラスを遮光したり換気棟を設置したりするのもおすすめです。
断熱塗料の塗布は、手間がかかって高所での作業は危険を伴います。
効果的で見た目を美しく仕上げるためにも業者に依頼して、夏も冬も快適に過ごしましょう。
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