屋根の塗装の耐用年数は何年?主な劣化症状や塗装工事の注意点を紹介
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「屋根の塗装は何年くらいもつ?」
「劣化した塗装を放置するとどんな問題がある?」
屋根を塗装してから数年が経ち、そろそろ塗り直したほうがいいのか気になる人もいるのではないでしょうか。
屋根の塗装には屋根材を保護する役割があり、塗り直さずに放置していると家そのものの弱体化を招く恐れもあります。
そこで本記事では、塗装し直すタイミングを見極めるポイントの1つである「屋根の耐用年数」についてご紹介します。
よくある劣化症状や屋根を塗装する際の注意点も紹介していますので、参考にしていただければ幸いです。
目次
屋根塗装の耐用年数は4〜14年が目安
屋根の塗装の耐用年数は4〜14年ほどです。
使っている塗料の種類によって耐用年数は大きく変わります。
主な塗料の耐用年数は下記のとおりです。
・シリコン塗料:4〜9年
・フッ素塗料:6〜14年
・無機塗料:12〜14年
ただし塗装は環境によって劣化スピードが変わります。
同じ塗料を別々の家で使った場合、塗り直す時期が少し前後することもあります。
上記の耐用年数はあくまでも目安なので、これから紹介する劣化症状が見られる場合は早めに塗装しましょう。
耐用年数が過ぎると見られる屋根塗装の劣化症状
屋根の塗装の耐用年数が過ぎると、下記のような劣化症状が見られます。
・色が褪せる
・塗膜が剥がれる
・カビやコケ、藻が発生する
・金属部分がサビる
劣化が進むと塗装だけでは済まなくなってしまう可能性もあるため、どのような状態になったら塗り直すべきなのかを把握しておくことは大切です。
1つずつ解説していくので、塗装のタイミングを見極める際の参考にしてください。
色が褪せる
屋根の塗装は、紫外線を浴びることで塗料の色が薄くなってしまいます。
見た目が悪くなるだけでなく屋根材の劣化を招いてしまうため、色褪せ始めたら塗り直しが必要です。
色が褪せている部分は、防水性が低下してしまいます。
そのまま放置していると、屋根材が雨水を吸収してしまい、カビの発生や腐食の原因となってしまう恐れもあります。
塗膜が剥がれる
経年劣化によって、塗膜が剥がれてしまうこともよくあります。
塗装には屋根材を守る役割もありますが、剥がれてしまっては効果を発揮できません。
剥がれた部分は屋根材が露出し、雨風や紫外線によるダメージを直接受けてしまいます。
塗装してからそれほど期間が経たずに剥がれた場合は、施工不良が原因かもしれません。
カビやコケ、藻が発生する
屋根にカビ・コケ・藻などが発生することも、劣化症状の1つです。
塗装の防水性が低下して屋根が常に湿った状態になると、カビ・コケ・藻などが発生しやすくなります。
放置していると屋根の水はけがどんどん悪化し、屋根材の劣化につながってしまいます。
カビ・コケ・藻が発生した場合は、きれいにしたうえでの塗装が必要です。
金属部分がサビる
塗装の防水性が低下すると、屋根の金属部分がサビてしまうこともあります。
金属部分が腐食すると雨漏りの原因となるため、放置は厳禁です。
一度サビると同じ場所が再びサビやすくなるため、きれいにしたうえでサビ止めを塗り、塗装し直す必要があります。
耐用年数が過ぎた屋根塗装を放置することで起こる問題
屋根の塗装を耐用年数が過ぎた状態で放置することで、下記のような問題が発生するリスクがあります。
・屋根材の劣化
・雨漏り
どういうことか解説します。
屋根材の劣化
屋根の塗装の劣化を放置していると、屋根材の劣化につながってしまいます。
屋根材そのものは雨風や紫外線に強くはありません。
屋根材が毎日のように雨風や紫外線にさらされることで、ひび割れてしまうケースがあります。
屋根材が劣化するだけでなく、家全体の劣化につながることも考えられます。
補修工事に膨大な費用がかかってしまうため、塗装だけで済む段階で塗り直しておきましょう。
雨漏り
塗装が劣化して防水性が低下すると、屋根材が雨水を吸ってしまい雨漏りの発生につながります。
雨漏りしてしまい屋根の内部まで劣化してしまうと、建物そのものの耐久性が落ちてしまいます。
屋根だけでなく建物全体を補修しなければならなくなることも考えられるため、劣化が進む前に塗装し直しましょう。
屋根を塗装する際の注意点
屋根を塗装する際は、下記のような注意点があります。
・悩んだら早めに相談する
・信頼できる業者に依頼する
・塗装では不十分な場合もあることを覚えておく
塗装を依頼してから後悔しないよう、今のうちに確認しておきましょう。
悩んだら早めに相談する
屋根の塗装が必要か悩んでいるなら、早めに専門業者に相談するのがおすすめです。
個人で屋根全体を点検するのは困難です。
屋根全体をチェックできたとしても、劣化状況を正しく把握できるとは限りません。
気が付かぬうちに劣化が進んでいるにもかかわらず、見逃してしまう可能性もあります。
最も避けたいのは、屋根の塗装の劣化が進み屋根材まで劣化してしまうことです。
塗料の耐用年数が近づいていたり劣化が気になったりした場合には、手遅れになる前に業者に点検してもらいましょう。
信頼できる業者に依頼する
屋根の塗装は信頼できる業者に依頼することも重要です。
施工不良が原因で、塗装してから数年しか経っていないのに塗り替えが必要になるケースもあります。
信頼できる業者かを見極めるポイントの1つが、見積書の内容です。
各工程の詳細が書かれておらず「工事一式」と書かれている場合、どのような工事が実施されるかわかりません。
必要な工程を一部飛ばしている可能性もあります。
見積書で見ておきたいポイントは「屋根塗装の見積もり相場はいくら?見積書で見るべきポイントも紹介 」で紹介しているので、業者選びの参考にしてください。
塗装では不十分な場合もあることを覚えておく
屋根材の劣化が進んでいる状態では、塗装だけではどうしようもありません。
屋根材の劣化状況にあわせて、葺き替え工法やカバー工法による修理が必要です。
葺き替え工法とは、屋根材を新しいものに交換する工事のことを指します。
一方で、カバー工法は既存の屋根の上に新しい屋根を設置する工事のことです。
どちらも塗装と比べると費用は高くなってしまいますが、屋根材が劣化している場合は避けて通れません。
業者に相談すると、塗装以外の工事を提案されることもあることもあります。
提案されたときに慌てないよう、塗装以外の選択肢もあることを覚えておきましょう。
屋根の塗装を安く抑える方法
屋根の塗装費用をできるだけ安く抑えたいと思う人に向けて、塗装費用を抑える方法を2つ紹介します。
・耐用年数の長い塗料を選ぶ
・外壁と一緒に塗装してもらう
どちらも短期的には費用がかさんでしまうものですが、長期的に見ると支出が少なくなる方法です。
10万円以上も費用の節約につながるケースもあるので、ぜひ参考にしてください。
耐用年数の長い塗料を選ぶ
長い目で見ると、耐用年数が長い塗料を選ぶことがお得になりやすいです。
一般的には、耐用年数が長い塗料ほど単価が高めです。
しかし耐用年数が短い塗料を選ぶと、頻繁に塗装工事が必要になり、トータルでかかる費用の合計が高くなってしまう可能性が十分にあります。
また屋根塗装には塗料の価格だけでなく、足場設置や養生など、さまざまな費用が発生します。
少し単価の高い塗料でも耐用年数が長い商品を選んだほうが、長期的にかかる費用を抑えやすいです。
外壁と一緒に塗装してもらう
屋根と外壁を一緒に塗装してもらうことで、別々に塗装するよりも費用を抑えられます。
約30坪ほどの住宅の場合、費用の相場は下記のとおりです。
・屋根のみの塗装:60〜80万円
・外壁のみの塗装:70〜110万円
・外壁塗装と屋根塗装:110〜160万円
加えてシーリング費用・付帯塗装・消費税・諸経費がかかります。
また上記費用は塗装環境や塗料によっても変わるため、あくまで目安です。
屋根と外壁を同時に塗装することで足場の設置や養生が一度で済むため、別々に塗装するよりも費用は安くなります。
業者とのやり取りを同時に進められるというメリットもあるため、外壁の塗装も気になる場合はまとめて相談してみましょう。
屋根の塗装に関するよくある質問
屋根の塗装に関するよくある質問をまとめました。
・屋根塗装に適した季節は?
・屋根の塗装にかかる費用の相場は?
・屋根の塗装の保証期間は?
それぞれの質問に回答しますので、ぜひチェックしてみてください。
屋根塗装に適した季節は?
屋根の塗装は、気候が安定している春や秋に行うのが理想です。
屋根が濡れた状態では塗装できませんし、塗装後の乾燥が必須なため雨が多い時期には適しません。
また夏の暑い時期は屋根の上が高温になっているため、塗料が揮発してしまいきれいに仕上げるのが難しくなってしまいます。
お住まいの地域によって適した時期は前後するので、業者と相談しながら塗装時期を決めるのがおすすめです。
屋根の塗装にかかる費用の相場は?
屋根の塗装にかかる費用は60〜80万円が相場です。
上記の金額は約30坪ほどの住宅を想定しているため、屋根の面積の広さに応じて変わります。
詳しくは「屋根塗装の費用相場はいくら?単価表や値段を抑える方法を紹介 」で紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
屋根の塗装の保証期間は?
屋根の塗装には、施工業者による保証がついていることがあります。
ただし保証期間は業者によってさまざまです。
保険が適用できると分かったら、後のトラブルを防ぐためにも必ず保証書を書面でもらうようにしましょう。
屋根塗装の耐用年数が近づいたら業者に相談するのがおすすめ
屋根の塗装は4〜14年ほどで塗り替えが必要になります。
塗装が劣化した状態を放置すると、屋根材が劣化し雨漏りの原因となりかねません。
環境によって劣化のスピードは変わるため、屋根の劣化が気になり出したら早めに業者へ相談しましょう。
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