トタン屋根の塗装について
更新日: 公開日:
トタン屋根の塗装について
トタンは、その昔はとても多く使われていた屋根材です。
現在、金属屋根というとガルバリウム鋼板が主流ではありますが、トタンを使われている方もまだまだいらっしゃることと思います。
本記事では、そのトタン屋根の塗装について説明しています。トタン屋根のメンテナンスをお考えの方は、ぜひ読んでみてください。
目次
トタン屋根
トタンは、非常に安価な屋根材です。軽いため施工が簡単で、自由自在に塗装ができることが、このトタンの主な長所です。
ただ、最近、金属屋根の主流になっているガルバリウム鋼板とは異なり、さびやすく、寿命が短いという短所もあります。
また、断熱性や遮音性もほとんどないため、居住スペースの屋根には向きません。
このあたりも、ガルバリウム鋼板に取って代わられている理由といえるのではないでしょうか。
トタン屋根にも種類がある
住宅に使われるトタン屋根には種類があります。
「瓦棒屋根」と呼ばれるトタン屋根は、ほかの屋根材とは異なり、屋根の傾斜を緩やかにできるため、トタン屋根の中ではよく使われています。
瓦棒屋根は、雨漏りしにくいトタン屋根です。
細かい波形の形状をした「波形トタン屋根」もあります。波形に加工することで、トタンに不足している強度を補っています。
トタン屋根には、そのほかに、倉庫などの大型の建造物に使われる「折半トタン屋根」があります。
折半トタン屋根にすると、住宅用のトタン屋根よりもさらに勾配の小さい屋根にすることが可能です。
トタンは風で飛ばされやすい?
トタンは軽いので、すぐに風で飛ばされてしまいそうなイメージを抱いている方が多いようです。
しかし、それは違います。トタンだから風に飛ばされてしまうのではなく、どちらかというとトタン屋根の家が古いことに原因があることが多いようです。
トタン屋根を塗装でメンテナンスする際の流れ
トタン屋根の寿命は10~15年程度です。しかし、5年程度で塗装によるメンテナンスを行わないと、寿命を全うさせることはできません。
ここからは、その塗装メンテナンスの流れについて解説します。
手順1:ケレン
トタンはさびやすいという短所があるため、塗装をしっかりのせるためにもサビやそのほかの汚れをしっかり取り除かなければなりません。
ヤスリやサンドペーパーを使ってこれを行いますが、その一連の作業のことをケレンと呼びます。
手順2:高圧洗浄
高圧洗浄機を使って、ケレンにより取り除いたサビや汚れなどを洗い流します。
手順3:下地処理
塗装作業に入る前に、塗装する面を整える作業が下地処理です。接続部や釘の状態などもしっかりチェックして、不具合がある場合は修復します。
手順4:下塗り
プライマーという下塗り専用の塗料を塗ります。このプライマーにはさび止め効果があります。
手順5:塗装
下塗りが乾いたら、続いて上塗り塗料を塗装します。中塗り、上塗りと、下塗りと合わせて3回重ねて塗装します。
塗装で修復できないトタン屋根は重ね葺きか葺き替えでメンテナンス
傷みのひどいトタン屋根は、塗装だけでメンテナンスすることはできません。
雨漏りしていたり、完全に破れてしまっていたりするようなトタンは、塗装ではなく、上から新たに屋根材を張る「重ね葺き」か、
屋根材を交換してしまう「葺き替え」によりメンテナンスする必要があります。
重ね葺き、葺き替え、ともに同じトタンを使ってもよいのですが、ガルバリウム鋼板の屋根材を使うことももちろん可能です。
トタン屋根の雨漏りを応急修理する方法
すでに触れたとおり、雨漏りしているトタン屋根を塗装で修復することはできません。
葺き替えや重ね葺きをするといっても、すぐに依頼することは難しい場合がほとんどです。しかし、雨漏りしているトタン屋根をそのままにしておくわけにもいかないので、
応急修理する方法をご紹介します。
ブルーシートでカバーする
市販のブルーシートや防水シートをトタン屋根の上にかぶせて雨漏りを防ぐ方法です。
ただ単にシートをかぶせるだけでは効果が薄いので、テープなどを使ってシートをしっかり固定することが重要です。
防水テープで雨漏りしている場所をふさぐ
雨漏りしている場所がわかるようなら、防水テープを使ってその穴をふさいでしまえば雨漏りを止められます。
しかし、穴の大きさによっては防水テープではカバーできない場合もあるので、その場合はシートを使う必要があります。
シーリング材で埋める
雨漏りしている場所がわかるようなら、防水テープではなく、シーリング材を使ってその場所を埋めてしまえば雨漏りを止めることが可能です。
まとめ
トタン屋根のメンテナンスについて、塗装を中心に解説しました。
トタンは、現在、主流になっているガルバリウム鋼板の屋根材と比較すると、短所の多い屋根材です。
塗装によりメンテナンスすれば10年以上使えますが、傷みがひどい場合は、ほかの屋根材にすることも考えたほうがよいでしょう。
お気軽にご相談・
お問い合わせください!
専門スタッフが、親身にお話を伺います!