屋根材の種類について
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屋根材の種類について
戸建て住宅に使われる屋根材にはさまざまなものがあります。
それぞれに特徴があり、長所も短所もあるので、その特徴を考慮したうえで選択することが重要です。
この記事ではその屋根材について詳しく紹介しているので、新築や屋根リフォームをお考えの方は、ぜひ読んでみてください。
目次
近年、人気の金属系屋根材
以前は金属系の屋根材というと「トタン」がよく使われていましたが、近年は「ガルバリウム鋼板」の屋根がよく使われるようになっています。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、現場ではよく「ガルバ」と呼ばれている建材で、屋根材としてだけではなく、外壁材としても使われています。
1970年代に誕生した建材で、金属ではあるもののさびにくく、長持ちし、さらに軽量で熱にも強いため、新築戸建てにもよく使われています。
25年ほどと、耐久性に優れることもこのガルバリウム鋼板の特徴のひとつです。
ただし、ガルバリウム鋼板自体に断熱性はないため、断熱材を併用する必要があります。断熱材を組み合わせることで、本来はない防音性を付与することも可能です。
ガルバリウム鋼板の屋根材は、新築だけではなく、カバー工法でのメンテナンスにもよく使用されています。
トタン
以前はよく使われていたトタンは、最近は住宅に使われることはあまりありません。
施工性に優れ、価格もリーズナブルですが、さびやすく、耐久性も優れているとはいえません。
トタン屋根をリフォームする際は、ガルバリウム鋼板の屋根材を使ってカバーするとよいでしょう。トタンの耐用年数は10~20年程度です。
銅板
日本では銅の屋根材が古くから使われていました。軽く、丈夫(寿命約50年)で塗装によるメンテナンスが必要ないのですが、
なんと言っても価格が高いため、近年の戸建て住宅に使われることはほとんどありません。
スレート系屋根材
スレートは、板のような屋根材で、粘板岩などにより作られています。
屋根材、もしくは外壁材として多く使われています。スレート系屋根材の寿命は15~25年程度です。
化粧スレート
戸建て住宅の屋根材として、とてもよく使われている化粧スレート。セメントと繊維を混ぜ合わせて作られます。
かつてはアスベストが含まれていてひじょうに丈夫だったのですが、現在の化粧スレートにアスベストは含まれていません。
軽く、耐震性に優れ、火や熱にも強さがあります。価格もリーズナブルでカラーの選択肢も豊富です。
ただ、防水性にやや難があり、10年程度を周期とした塗装メンテナンスが欠かせません。
天然スレート
粘板岩で作られる貴重な屋根材です。耐久性に優れ、見た目の高級感もありますが、手に入れにくいことから日本ではあまり使われていません。
日本瓦
粘土を焼いて成型する日本瓦は、非常に丈夫な屋根材です。
表面加工の違う「陶器瓦」と「いぶし瓦」というバリエーションがあります。
日本瓦はほかのどんな屋根材よりも丈夫で、耐久性に優れます。
元々焼き物であり、火に強く、防水性も断熱性も備わっています。塗装によるメンテナンスも必要ありません。
ただし、ほかの屋根材よりも重量があるため、耐震性には難があります。
価格が高いことも日本瓦の難点といえるかもしれません。
日本瓦はとても丈夫ですが、陶器であるがゆえ、割れたり欠けたりすることはあります。そのため、一定の周期で点検をすることが重要です。
日本瓦の耐用年数は50年以上、100年もつものもあるといわれています。
セメント系屋根材
セメント系の屋根材は、耐久性に優れるわりに価格が手頃なので、日本瓦の代わりによく用いられます。
セメント系屋根材の耐用年数は30~40年程度です。
プレスセメント瓦
プレスセメント瓦は、モルタルを瓦の形に加工した屋根材です。化粧スレートよりも厚みがあり、厚形スレート瓦と呼ばれる場合もあります。
プレスセメント瓦は成型しやすいので、さまざまな色や形状を選べることが特徴です。施工性もよく、強度、遮音性、断熱性もまったく問題ありません。
ただし、日本瓦同様に重く、家の耐震性に影響を与える可能性があることと、防水性にやや不安があることは短所だといえるでしょう。
これらをカバーするために、10年程度を目安に塗装メンテナンスを行います。
コンクリート瓦
コンクリート瓦は、押し出し成形により作られる、デザインとカラーのバリエーションに富んだ屋根材です。
プレスセメント瓦よりも防水性に優れ、また優れた耐候性、断熱性、防音性をあわせ持ちます。
しかし、メンテナンス性にはやや難があり、専用の塗料を使わなければなりません。そのため、作業に精通した業者を選定する必要があります。
まとめ
屋根材の種類について解説しました。これまではスレート系屋根材がよく使われてきましたが、近年は軽く、しかも耐久性に優れるガルバリウム鋼板の屋根材を選ぶ方が増えています。
新築やリフォームで屋根材を選ぶ際は、外観だけではなく、その特徴を理解して選ぶことが大切です。
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