シーラー塗装とは?【塗料の種類や外壁の塗り方】プライマーの違いも解説
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シーラーとは、下塗り処理で使う塗料のことです。ペンキなどの塗料を塗る前に下地へシーラー塗装をすることで、上塗りにムラがなくなり塗装も剥がれにくくなります。
コンクリートや木材、屋根・外壁塗装ではシーラー処理が必須です。下地の素材や劣化年数に合わせて種類を変える必要もあるため、しっかりとリサーチしましょう。
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この記事では「塗料の種類や塗り方」「シーラー塗装ができる物とできない物」、下塗り塗料であるプライマーの違いについても解説しています。
後半では「シーラーの乾燥時間や価格」もまとめているので参考にしてください。
目次
シーラー塗装とは?
シーラー塗装とは、塗装の下地処理としてシーラー(下塗り材)を塗る工程のことです。シーラーは、下地の吸収を抑え、塗料の密着性を向上させるために使用されます。
特に 吸水性の高い素材(木材・コンクリート・ケイカル板など)に塗装をする際には必須です。屋根や外壁塗装でもシーラ塗料が使用されます。
塗装は「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回に分けて行うのが一般的で、シーラーは「下塗り」で使用するものです。
シーラー塗料は下地を整えるために塗られるもので、下地の種類や状態、上に塗る塗料との相性を考えて適切なものを選択します。
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シーラーの役割や塗る意味
下塗り用塗料であるシーラーは、塗装の基礎となる塗装です。下塗りは、塗装工事においてもっとも重要な作業といっても過言ではありません。
なぜシーラー塗が必要なのか、その役割や塗る意味を解説します。
シーラーが下地と上塗り塗料をつなぐ接着剤になる
塗りは3回に分けて行われますが、中塗り塗料や上塗り塗料には密着性がありません。そのため、下地とこれらの塗料の間に、密着性を持つシーラーを挟むことで塗料が定着します。
シーラーの塗りが甘いと、塗装は劣化しやすくなるので、もしも塗装を3回行わない業者に出会った場合は、その業者は限りなく悪徳業者に近いといえるでしょう。
とくに、ケイカル板・モルタル・コンクリートなどの表面が粉っぽい素材には、シーラー塗装が必須です。
上塗り塗料が下地へ染み込むのを防ぐ役割
シーラーを塗らずに、下地に直接上塗り用の塗料を塗ってしまうと、塗料は下地に染み込んでしまいます。
こうなると、塗装ができたとしてもムラになってしまいます。
とくに多孔質(表面に細かい穴がある)素材に直接塗装すると、塗料が吸収されてムラになりやすい。
シーラーを塗ることで下地をコーティングし、塗料の吸い込みを抑える役割があります。
下地の補修や強化にも意味がある
シーラーには、カビやサビを防ぐ機能や、遮熱機能などが備わったものがあります。下地を固めるのもシーラーの機能のひとつです。
ひび割れや劣化が進んでいる下地を補強し、塗料がしっかり定着する役割があるのです。旧塗膜が劣化している場合も、シーラーを塗ることで下地を安定させ、剥がれを防ぎます。
上塗り塗料をより鮮やかに発色させる
シーラーを塗ることで、重ね塗りする塗料のカラーをより鮮やかに見せることが可能です。
とくに、白系や明るい色を塗る場合は、シーラーを塗ることで仕上がりが美しくなります。
シーラーの下地処理なしで塗装するとどうなるのか?
シーラーなしで塗装した場合は、以下の問題が発生します。
- 下地への塗料の吸い込みが激しくなり上塗りにムラが出る
- 塗料の密着性が悪く上乗りが剥がれやすくなる
- 上塗り塗料の発色が悪くなる
- 下地が傷みやすくなり劣化が早まる
- 塗料の持ちが悪くなる(耐久性の低下)
- 施工後に手直しが必要になる可能性が高い
シーラー塗装による下地処理を行ってから、上塗り塗料を使いましょう。
なお、シーラーには様々な種類があるため、下地に適したシーラー塗料を選んでください。
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シーラーとプライマーの違い・フィラー塗装との違い
下地処理のために使われるのはシーラー塗料だけではありません。プライマー塗料やフィラー塗料なども下地に使われ、それぞれの違いは以下の通りです。
シーラーは吸水性のある下地、プライマーはツルツルした下地やサビやすい素材、フィラーは下地の凹凸を埋めるのに適しています。
シーラー塗装の特徴
┗イカル板・コンクリート・石膏ボード・木材など、吸水性の高い下地に使用
┗下地の強化や、吸い込みを防げる
プライマー塗装の特徴
┗金属・プラスチック・タイルなど、ツルツルした下地に塗装する場合に使用
┗サビ止めや、防腐処理の役割がある
フィラー塗装の特徴
┗モルタル壁・外壁・凹凸のある下地に塗装する場合に使用
┗ひび割れ補修や、下地を滑らかに整える効果がある
なお、汎用的に使える下塗り塗料はシーラーのため、迷った場合はシーラー塗装を行いましょう。
シーラー塗料は2種類!水性と油性
シーラーは大きく2つのタイプに分類できます。
水性タイプ
- ケイカル板・石膏ボード・コンクリート・モルタル・木材などに使用
- 屋内の壁や天井、DIY塗装に適している
- 乾燥時間が短く、臭いが少ないため使いやすい
水性タイプのシーラーは、あまり劣化していない下地に向いています。劣化が進んでいる下地だと、水性タイプのシーラーをうまく吸収しきれないのです。
水性タイプのシーラーはニオイが少なく、室内塗装でも使えます。
油性タイプ
- 金属・ツルツルした表面・劣化した旧塗膜の上に使用
- 屋外の外壁や、耐久性が求められる場所に適している
- 臭いが強く、乾燥時間が長いが、密着性が高い
油性タイプのシーラーは、シーラーに含まれている成分を揮発させて塗膜を作ります。下地へもよく染み込み、短時間で乾くという特徴があります。
ニオイが強いことはマイナスの要素ですが、劣化が進んだ下地との相性は抜群です。
シーラーの選び方!上塗り塗装と同じ性質の下塗り塗料を選ぶ
シーラーを選ぶ際には、上塗り塗料との相性を考慮することが重要です。
基本的には、上塗り塗料が水性であれば下塗りも水性、上塗りが油性であれば下塗りも油性の塗装をします。
つまりシーラーの選び方は、
→使用したい上塗り塗料を決める
→下塗りのシーラーも必然的に決まる
適切なシーラーを使用しないと、塗装の密着性が悪くなり、剥がれや耐久性の低下につながる可能性があります。
シーラーは外壁塗装や屋根塗装の下塗りにおすすめ
外壁塗装や屋根塗装をする際、シーラーを適切に塗ることで、塗膜の密着性を向上させて長持ちする塗装が可能 になります。
特に、外壁(モルタル・コンクリート)や屋根(スレート・セメント瓦)などの塗装では、シーラーが不可欠 です。
屋根や外壁塗装でシーラー塗料を使用していない場合は、上塗り塗装が剥がれやすく建物の耐久年数も低下します。
なおシーラー塗装の中でも、屋根や外壁の状態に適したシーラーを使用しましょう。
- 「劣化が進んだ外壁・屋根」には「浸透性シーラー」
- クラック(ひび割れ)がある場合は「微弾性シーラー」
なお、どのシーラーが適しているのか不安な場合は、マナカリフォーム株式会社へご相談ください。
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その他シーラー塗装が使える物(天井・ケイカル板・土壁など)
シーラーは、吸水性が高い素材や、塗装の密着性を向上させたい下地に使用できます。
以下の素材では、シーラーを塗ることで塗料の吸い込みを防ぎ、仕上がりを良くする効果があります。
- 天井(石膏ボード・ケイカル板・クロスの上)
- ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)
- 土壁
- 砂壁・漆喰壁
- 室内の壁(クロス・石膏ボード)
- 柱(木材・コンクリート)
- コンクリート(外壁・床)
- モルタル壁・塗り壁
- スレート屋根(カラーベスト)
- セメント瓦
- ベニヤ(合板)
- 木材(無垢材・合板)
- ペンキの下塗り(旧塗膜の上)
- 家具・木工製品(DIY)
- 室内塗装・DIY
なお、以下の物ではシーラー塗装はおすすめできないため注意してください。
- 金属(鉄・アルミ・ステンレス)
- プラスチック(塩ビ・アクリル・ABSなど)
- タイル・ガラス
- 自動車・特殊用途
シーラーを使える物なのかどうかがわからない場合は、マナカリフォーム株式会社へご相談ください。
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塗装する物によって最適なシーラー塗料は異なる
シーラー塗装には様々な種類があり、塗装する下地の状態や素材に合わせて選ぶことが重要 です。
- ヤニ・シミ防止 → ヤニ止めシーラー
- コンクリート・モルタル補強 → コンクリート強化シーラー
- 砂壁・繊維壁の補強 → アク止めシーラー
- コンクリートのアルカリ抑制 → アルカリ止めシーラー
- 幅広い下地に対応 → カチオンシーラー
- 塗膜の密着性向上 → 密着シーラー
適切なシーラーを使用することで、塗膜が長持ちし、美しい仕上がりを実現できます!
以下からは各シーラー塗装について解説します。
ヤニ止めシーラー
ヤニ止めシーラーは、タバコのヤニやシミの発生を防ぐために使用されるシーラー です。
特に、喫煙環境のある室内や、過去にタバコを吸っていた部屋の天井や壁に最適です。
このシーラーを使用することで、ヤニが塗膜に染み出してしまうのを防ぎ、きれいな仕上がりを保つことができます。
天井や室内の壁に塗ることで、ヤニのにじみを抑え、長期間美しい状態を維持できます。
コンクリート強化シーラー
コンクリート強化シーラーは、風化して脆くなったコンクリートやモルタルを補強し、塗装の密着性を向上させるシーラーです。
モルタルやコンクリートは吸水性が高く、そのまま塗装すると塗料が吸い込まれ、ムラや剥がれの原因となります。
このシーラーを塗ることで、塗料の吸収を抑え、均一な仕上がりにすることができます。
また、下地の耐久性を向上させるため、外壁や基礎部分の塗装前処理としても適しています。
アク止めシーラー
砂壁や繊維壁は、時間が経つとアク(汚れ)が出てきやすい下地です。
そのまま塗装すると、上塗り塗料にアクが染み出し、変色やムラが発生する原因となります。
アク止めシーラーを使用すると、下地から出てくるアクを防ぎ、塗膜の変色を抑えることができます。
また、砂壁や繊維壁を固める効果もあり、塗装がしやすくなるメリットもあります。
アルカリ止めシーラー
コンクリートやモルタルには、強いアルカリ成分が含まれており、塗膜を劣化させる原因です。
アルカリ止めシーラーは、このアルカリ成分を抑え、塗膜の耐久性を向上させる効果があります。
新築のコンクリートやモルタル壁は特にアルカリ性が強く、そのまま塗装すると剥がれや変色のリスクが高まります。
このシーラーを塗ることで、塗膜が長持ちし、剥がれにくくなります。
カチオンシーラー
カチオンシーラーは、内外壁のさまざまな下地に使用できる万能型のシーラーです。
特に、モルタル・コンクリート・ボード・サイディングなど、幅広い素材に対応しているのが特徴です。
カチオンシーラーには、下地に浸透するタイプと、表面に被膜を作るタイプ の2種類があります。
浸透型は下地を強化し、被膜型は上塗り塗料との密着性を向上させる効果があります。
コストパフォーマンスにも優れており、内外装の塗装前処理に適しています。
密着シーラー
古い塗膜の上に新たに塗装する場合、塗料の密着性を確保することが重要です。
密着シーラーは、既存の塗膜にしっかり密着し、上塗り塗料の剥がれを防ぐためのシーラーです。
このシーラーを使用することで、既存の塗装を剥がさずに上塗りが可能になり、施工の手間を省くことができます。
リフォームや塗り替え時に最適なシーラーです。
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シーラーの塗り方・使い方
シーラー塗装には、ローラー工法と吹き付け工法の2つがあります。
それぞれメリットやデメリット、塗り方・使い方が異なります。
ローラー工法
ローラー工法とは、ローラーを使ってシーラーを均一に塗る方法 です。特に広い面積の塗装や、凹凸の少ない下地に向いています。
ローラー工法の手順
- ローラーにシーラーを適量含ませる(トレイにシーラーを入れ、ローラーに含ませる)
- 壁や床に均一に塗布する(一方向に転がしながら塗る)
- 塗り残しがないようにローラーを動かす(ローラーを押し付けすぎない)
- 完全に乾燥させる(乾燥後に上塗り塗装を行う)
ローラー工法のメリット
- ムラが出にくく、均一に塗れる
- 塗料の飛散が少ないので、周囲を汚しにくい
- 初心者でも扱いやすく、DIYにも向いている
ローラー工法のデメリット
- 細かい凹凸や隙間に塗りにくい(複雑な形状の下地には不向き)
- 広範囲を塗るには時間がかかる
ローラー工法が適しているシーン
- 室内の壁・天井(クロス・石膏ボード・ケイカル板)
- 外壁(モルタル・コンクリート)
- 床(コンクリート・木材)
- DIY塗装や小規模な塗装作業
吹き付け工法
吹き付け工法は、スプレーガン(塗装用コンプレッサー)を使ってシーラーを吹き付ける方法です。特に広範囲の塗装や、細かい凹凸のある下地に向いています。
吹き付け工法の手順
- スプレーガンにシーラーをセットし、適切な圧力を調整する
- 壁や天井に均一に吹き付ける(一方向に動かしながら均一に噴霧する)
- 2回目を塗る場合は、完全に乾燥させてから行う
- 乾燥後に上塗り塗装を行う
吹き付け工法のメリット
- 広範囲を短時間で塗装できる(作業スピードが速い)
- 凹凸のある下地でも均一に塗れる
- 塗料の厚みを調整しやすい
吹き付け工法のデメリット
- 塗料が周囲に飛散しやすい(養生が必要)
- 機械が必要なので、設備がないと施工が難しい
- 初心者には扱いが難しく、技術が必要
吹き付け工法が適しているシーン
- 外壁(広範囲のモルタル・コンクリート)
- 天井(特に高い位置の塗装)
- 凹凸の多い下地(砂壁・繊維壁・テクスチャー仕上げの壁)
- 大規模な塗装現場(商業施設・倉庫など)
シーラーで外壁塗装を行う正しい流れ
ここで外壁塗装の流れをチェックしておきましょう。外壁塗装は「塗り」の作業を3回に分けて行い、このどれもが重要です。
まずは外壁のクリーニングを行います。高圧洗浄機で汚れを落とし、その後、ヒビ割れなどの異常がないかを確認、必要に応じて、補修しながら作業を進めます。
つづいて下塗りです。重ね塗りする塗料との密着性を上げることが下塗りの目的です。
その後、2度目の塗り(中塗り)で下地に色付けします。このままではまだ塗装にムラがあるので、
3度目の塗り(上塗り)にて修正します。全体を仕上げたら塗装作業完了です。
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シーラー塗装の乾燥時間
- 水性シーラーの乾燥時間は2〜4時間
- 油性シーラー(溶剤系)の乾燥時間は4〜8時間
- 浸透性シーラーの乾燥時間は4〜12時間
- カチオンシーラーの乾燥時間は3〜6時間
シーラーは下地と塗料の密着性を向上させる重要な下塗り材ですが、しっかり乾燥させないと上塗り塗料が剥がれる原因になります。
シーラーの種類や環境によって乾燥時間は異なるため、適切な時間を守ることが重要です。
シーラー塗装の価格
▼シーラーの塗料代(4kgあたり)
- 水性シーラー → 約3,000〜6,000円(室内壁・DIY向け)
- 油性シーラー → 約4,000〜8,000円(外壁・屋根向け)
- 浸透性シーラー → 約5,000〜10,000円(劣化したコンクリート補強)
- ヤニ止め・アク止めシーラー → 約6,000〜12,000円(室内壁・天井)
▼シーラー塗装の施工費(業者依頼)
- 外壁 → 300〜800円/㎡
- 屋根 → 500〜1,000円/㎡
- 室内壁・天井 → 300〜700円/㎡
- 木部・砂壁 → 400〜1,200円/㎡
シーラー塗装の価格は、使用するシーラーの種類・施工面積・施工方法・下地の状態などによって変わります。
まとめ:シーラーとは塗装に必須の下塗り処理!役割や塗料の種類も様々
シーラーを使わずに塗料を塗ってしまうと、ご紹介したように、塗りムラができたり、塗料が持つ性能を発揮できなかったりと、さまざまな不具合が発生します。
シーラーは下地と塗料を強固につないでくれる存在です。トラブルを防ぐためには、信頼できる塗装業者に作業を依頼しましょう。
千葉市で外壁塗装ならマナカリフォーム株式会社にお任せください。

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