外壁をクリア塗装にするなら知りたい基礎知識とメリット・デメリット
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外壁塗装をご検討中の方は、以下のようなお悩みを抱えていませんか。
「せっかく選んだ外壁のデザインを残したい!」
「塗替えで元のデザインを塗りつぶしたくない!」
クリア塗装なら、今の外壁のデザインや風合いを損なわずに外壁塗装が可能です。
本記事では、クリア塗装の特徴やメリット・デメリットを解説します。
外壁の劣化状況によっては、クリア塗装が不向きの外壁もあるので注意が必要です。
外壁のクリア塗装を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
クリア塗装とは
クリア塗装とは、顔料を含まない無色透明の塗料で塗装することです。
着色されていないため外壁の色や素材、木目を活かせるのが特徴といえます。
塗料は「樹脂」「溶剤」「顔料」「添加剤」の4つの成分で構成されています。
クリア塗料には色の基となる顔料が含まれていないので、塗料の保護機能や艶出しの効果が高いです。
クリア塗装は「クリアー塗装」または「クリヤー塗装」と呼ばれることもあります。
外壁をクリア塗装するメリット
外壁をクリア塗装する主なメリットは以下の4つです。
・外壁の色や柄をそのまま保てる
・外壁に艶や光沢が出る
・塗装回数が少なく工期が短い
・チョーキング現象が起こらない
それぞれのメリットについてご紹介します。
外壁の色や柄をそのまま保てる
外壁をクリア塗装するメリットの1つ目は、外壁の色や柄をそのまま保てることです。
一般的な塗料で外壁塗装をすると、色や柄を塗りつぶすことになります。
一方でクリア塗料は無色透明な塗料のため、外壁材そのものの色やデザインを保持しながらの塗装が可能です。
デザイン性の高いサイディング外壁やデザインや柄を施した外壁塗装なら、クリア塗装をおすすめします。
外壁に艶や光沢が出る
外壁に艶や光沢が出るのも、クリア塗装を利用するメリットの1つです。
クリア塗料で外壁を塗装すると、明るく艶のある保護膜が作れます。
艶がある外壁は見た目が新しいだけではなく、表面が滑らかなため汚れがつきにくいです。
ただし、クリア塗料の種類によって艶が出る加減は違うので注意しましょう。
クリア塗料には「艶有り」「7分艶」「5分艶」「3分艶」「艶消し」の5段階があります。
塗装回数が少なく工期が短い
外壁にクリア塗料を使用すると、塗装回数が少なく工期が短いメリットがあります。
外壁塗装は、外壁材との密着度を高めるために「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回に分けるのが一般的です。
一方で、クリア塗装は下塗りの必要がありません。
2回塗りで済むため、一般的な塗装(3回塗り)に比べて1回分の作業量や塗料の量を減らせます。
塗装回数が少ないため施工期間も短く、施工費用も抑えられる可能性が高いです。
チョーキング現象が起こらない
チョーキング現象が起こらないのも、外壁をクリア塗装するメリットとして見逃せません。
外壁を手で触ったときに、手に白い粉が付着した経験はありませんか。
この塗膜が白く粉を吹く現象をチョーキング現象といいます。
チョーキングの原因は、塗料に含まれる顔料が劣化するためです。
顔料が含まれていないクリア塗料だと、チョーキング現象が起こる心配がありません。
外壁をクリア塗装するデメリット
クリア塗装を依頼するときは、メリットとデメリットの両方をきちんと把握することが大切です。
・頻繁に外壁塗装が必要となる
・外壁のひび割れや補修跡が隠せない
2つのデメリットについてご紹介します。
頻繁に外壁塗装が必要となる
クリア塗装をするデメリットとして、頻繁に外壁塗装が必要となる点が挙げられます。
クリア塗装は、外壁にひび割れや傷、色褪せなどの劣化症状が起きる前にしなければなりません。
クリア塗装は外壁の色やデザインをそのまま残せますが、一方で外壁の劣化もそのまま残すことになるからです。
美しい外観を保持するためには、劣化症状が進行する前に塗装することをおすすめします。
外壁のひび割れや補修跡が隠せない
外壁のひび割れや補修跡を隠せないことも、クリア塗装のデメリットになります。
クリア塗装には外壁表面を保護する役割がありますが、ひび割れがすでに起こっている箇所の保護はできません。
外壁がひび割れた状態でクリア塗装をすれば、ひび割れや劣化状態が透けて見えてしまいます。
補修を行った場合も同様で、クリア塗装では補修跡を隠せないので注意しましょう。
補修後を隠したいなら、顔料を含む一般的な塗料の方が適しています。
クリア塗装に向いている外壁
クリア塗装が向いている外壁は以下の2つです。
・キレイな状態の外壁
・窯業系サイディング、モルタル、コンクリートなどの外壁材
それぞれの特徴についてチェックしていきましょう。
キレイな状態の外壁
劣化が少ない、キレイな状態の外壁はクリア塗装に向いています。
せっかくクリア塗装をしても劣化状態を隠せないため、仕上がりが悪いように見えるかもしれません。
外壁の目地や隙間などを充填したシーリングの箇所にクリア塗装をすれば、塗膜の汚れや剥がれ、割れが発生するリスクもあります。
ただし、劣化状態がそれほどひどくなければ施工できるかもしれません。
外壁の状態は素人目で判断せずに、まずは業者にクリア塗装ができるか診断してもらうのがおすすめです。
窯業系サイディング・モルタル・コンクリートなどの外壁材
木材やタイル、レンガ、モルタルなど、外壁材の風合いにこだわった外壁にクリア塗装は適しています。
クリア塗装に適した外壁材の例は、以下を参考にしてください。
・レンガ調、タイル調の窯業系サイディング
・打ちっぱなしのコンクリート
・モルタル
・ウッドデッキや窓枠などの木材部分
素材の自然な風合いやデザインを残しながらも耐久性を高めたい場合はクリア塗装を試してみましょう。
クリア塗装に向いていない外壁
クリア塗装が向いていない、おすすめできない外壁もチェックしていきましょう。
・劣化が著しい外壁
・特殊コーティングされたサイディング
・光触媒、フッ素、無機は不向き
それぞれの特徴についてご紹介します。
劣化が著しい外壁
汚れやひび割れなど劣化が著しい外壁は、クリア塗装には向いていません。
経年劣化によって外壁に付着した汚れやコケなどは、多少の汚れなら塗装前の洗浄で落とすことが可能です。
ただし高圧洗浄でも落としきれないと、汚れが残った状態で塗装をすることになります。
さらに、チョーキング現象が発生した外壁にも注意しましょう。
仕上がりが白くぼやけたり、剥がれたりする場合もあるからです。
劣化状態が深刻化している外壁なら、色がついた塗料をおすすめします。
外壁の傷や汚れを目立たず、外壁を新品のように塗り替えられます。
特殊コーティングされたサイディング
クリア塗装は、撥水処理など表面コーティングが施されているサイディングはおすすめできません。
クリア塗料がつきにくく、外壁が剥がれてしまう恐れがあるからです。
サイディングメーカーのカタログや施工要領書に「クリア塗装をしないよう」にと記載されている場合があるため、施工前に必ず確認してみましょう。
金属系サイディングも、表面が比較的ツルツルしていてサイディング下地との密着性が悪くなるため、クリア塗料との相性が悪いです。
光触媒・フッ素・無機は不向き
表面に光触媒やフッ素、無機などのコーティングがされている外壁もクリア塗装には不向きです。
クリア塗料が弾かれ、外壁の剥がれなどの施工不良の原因になります。
塗装業者なら知っていて当たり前の知識です。
しかし熟練していない業者だと、施工後になってから施工不良が起こっているのに気づく場合もあるので注意しましょう。
クリア塗装の費用相場・耐用年数
塗料の種類によって費用や耐用年数が異なります。
塗料の種類の費用相場と耐用年数は以下を参考にしてください。
・シリコン塗料:2,300〜3,500円 (耐用年数:7〜15年)
・フッ素塗料:3,500〜5,000円 (耐用年数:12〜20年)
・無機塗料:3,500~5,500円 (耐用年数:18〜20年)
上記価格に加えてシーリング代や足場代など諸経費が発生するので、注意しましょう。
耐用年数は外壁に使用した場合です。
屋根に使用した場合は上記年数より短くなります。
外壁の色やデザインを保ちたいならクリア塗装を選ぼう
本記事では、クリア塗装のメリット・デメリット、向いていない外壁材、費用相場についてご紹介しました。
今の外壁の色やデザインをそのまま保ちたいなら、クリア塗装をおすすめします。
ただし、クリア塗装は外壁の汚れやひび割れが劣化する前に行うのが大切です。
外壁塗装のタイミングを逃さずに、大事なお住まいの外観を維持しましょう。
千葉県で高品質かつ地域密着型の外壁塗装業者をお探しなら、マナカリフォームまでご相談ください。
お住まいの状態から、一人ひとりのお客様に寄り添った対応を心がけています。
気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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マナカリフォーム株式会社
代表取締役 間中明世
保有資格:
足場作業主任者・石綿作業主任者・石綿含有建材調査者・アステックペイント技術研修会 修了
業界歴・経歴:
塗装工事に従事し13年以上。1,000棟以上の塗装工事に携わり独立後は千葉市/四街道市で674棟以上の塗装工事を実施
出身地:
千葉県千葉市稲毛区
私は8年間、下請けの現場作業員として勤務していました。
仕事自体は好きでしたが、元請けの仕事のやり方で何度か嫌な思いをした経験があります。例えば本来正面の1面だけでよい足場を、4面にかけて不要な費用を発生させるなどです。その他にもお客様への向き合い方で大小さまざま、疑問に感じることがありました。ただ元請け先との関係から何も言い出せない、そんな現状に悩み続ける毎日を過ごしておりました。
「もっと誠実にお客様と向き合いたい」「工事で失敗する方を減らしたい」
という想いが日に日に強くなり、マナカリフォーム株式会社を立ち上げるに至りました。
創業時の想いと「常に誠実・正直」を信念に、お客様を裏切らない仕事をお約束します。
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