チョーキング現象とは？原因や確認方法、放置するデメリットなどを解説

「家の外壁に触れたら白い粉が手についてしまった」
「これって不具合？今すぐ塗装を依頼するべき？」

外壁が粉をふいたような状態になる、チョーキング現象をご存知でしょうか。

本記事では、チョーキング現象について下記の内容をお伝えします。

・チョーキング現象とは
・チョーキング現象が発生する原因と確認方法
・チョーキング現象を放置すると発生する不具合
・外壁塗装の必要性と修理に必要な費用相場

チョーキング現象について知りたい方、チョーキング現象が発生した時に何をすればいいか気になっている方はぜひご覧ください。

チョーキング現象とは

チョーキング現象とは、外壁を触った時に白い粉のようなものがつく状態のことです。

筆記具のチョークのような粉がつくことから、チョーキング現象と呼ばれています。

日本語では「白亜化現象」とも言い、「粉が吹く」と表現されることもあります。

外壁を触った時につく粉のようなものは、汚れではありません。

雨や紫外線などの影響によって、塗料の中に含まれる合成樹脂が分解され、顔料が粉状になって表出したものです。

外壁にチョーキング現象が発生すると、景観が少し悪くなったり家を守る機能面にも悪影響を与えたりします。

チョーキング現象が発生したら、外壁塗装など対策を考えるタイミングです。

なぜチョーキング現象が発生するのか

チョーキング現象が発生する原因を2つご紹介します。

・経年劣化
・施工不良

1つずつ説明します。

経年劣化

チョーキング現象は経年劣化により発生することがあります。

外壁の耐用年数の上限に近づくと、チョーキング現象が発生しやすくなります。

外壁に用いた塗料の種類や立地条件により劣化が早い・遅いはありますが、経年劣化そのものを避けることはできません。

施工不良

耐用年数を迎えるより早くチョーキング現象が発生する場合、施工不良の可能性があります。

塗料が十分に混ざっていなかったり、高圧洗浄での作業や塗装作業で手順を間違えてしまったり、環境に見合わない塗料を使用したりするとチョーキング現象が早く発生します。

原因はどうあれ、チョーキング現象が発生したら早めに業者へ相談するのがおすすめです。

チョーキング現象の確認方法

チョーキング現象の確認方法を2つご紹介します。

・外壁を触って粉がつくかどうか
・外壁が水に濡れた時に変色していないか

チョーキング現象はセルフチェックもできますが、確実に見極めたいという方は業者へ相談することをおすすめします。

外壁を触って粉がつくかどうか

南側や西日が当たるなど、日当たりの良い場所の外壁を指でなぞります。

外壁は1箇所だけではなく、少し離れた場所も触って比べるのがおすすめです。

粉がついたら、チョーキング現象が発生していると考えられます。

粉の色は外壁のカラーによって異なり、白い外壁の場合は白っぽい粉、ベージュの外壁の場合はベージュのような色の粉が手につきます。

砂や埃と見間違わないように、よく観察しましょう。

外壁が水に濡れた時変色していないか

雨や放水などで外壁が水に濡れた時、変色していたらチョーキング現象が発生している可能性があります。

外壁の色が水によって変色するのは、防水性が落ちてきているサインです。

壁が水を弾かず吸い込み始めている状態なので、放置すると建物の劣化が早まります。

変色は意識して確認しないと発見が難しいため、業者に相談するのもおすすめです。

チョーキングを放置すると発生する不具合

チョーキングを放置すると発生する可能性のある不具合を2つ紹介します。

・耐用年数が短くなる
・雨漏りの発生原因になることがある

「チョーキング現象を確認したけど、まだ耐用年数がある」
「新築したときと外壁の色はそれほど変わっていないからもう少し様子をみたい」

このように思っている方は注意が必要です。

耐用年数が短くなる

チョーキング現象は、塗料に含まれる顔料の劣化によって発生するものです。

そのためチョーキング現象が確認できる時点で、防水性など外壁に必要な機能が低下していると考えられます。

耐用年数が短くなり家の劣化を早めてしまうので、早めの塗り替えを検討しましょう。

雨漏りの発生原因になることがある

チョーキング現象が起きた外壁を放置すると、雨漏りにつながることがあります。

外壁を守る塗料の機能が低下しているため、クラック（ひび割れ）が発生しやすくなります。

クラックから水が浸入し、雨漏りに繋がることもあるのです。

クラックが発生すると、外壁塗装だけではなく大掛かりな工事が必要となるので、費用面の負担も懸念されます。

またカビやコケ、藻などが発生する原因にもなります。

チョーキングが発生したら外壁塗装が必要

チョーキング現象は外壁の塗装機能が低下しているサインです。

塗装を行うことで、耐用年数が保たれたり防水性が復活したりするので、速やかに業者へ依頼しましょう。

チョーキング現象は施工不良でも発生し得る可能性があるので、DIY感覚で洗浄したり、塗装したりすることはおすすめできません。

専門業者が行う、3つの手順を紹介します。

・洗浄作業
・下塗り
・上塗り

1つずつ説明します。

洗浄作業

まずは洗浄作業です。

外壁のチョーキングを高圧洗浄機でしっかり洗い流します。

この手順を丁寧に行わなければ、塗装後短期間でチョーキングが発生したり、耐用年数が短くなったりします。

「汚れを洗い流すだけなら自分でもできる」
「せっかくだから壁がきれいになるまで洗おう」

こういう方は注意が必要です。

家庭用の設備でチョーキングを洗い流すのは難しく、強く擦ることでかえって外壁を傷つける恐れがあります。

高所の作業も発生するので、業者におまかせしましょう。

下塗り

洗浄の後はしっかり乾燥する時間をとって、下塗りの作業に入ります。

下塗りは、上塗りの塗料を密着させるために欠かすことのできない工程です。

下塗りが不十分だと、塗膜剤が剥がれてチョーキングの発生原因になります。

もし外壁にひび割れが発生していたら、下塗りするタイミングで補修作業も行います。

上塗り

外壁塗装の仕上げとなるのが上塗りの作業です。

上塗りの塗料には種類があり、それぞれ性能や耐用年数が異なります。

・ウレタン塗料：5〜10年
・シリコン塗料：7〜15年
・フッ素塗料：12〜20年
・無機塗料：18〜20年

塗料を選ぶ際は性能の良さや耐用年数の長さだけではなく、建物の立地条件や既存の塗装状態から判断が必要です。

希望を伝えたうえで、業者に判断を求めることをおすすめします。

外壁塗装の予算

チョーキング現象が発生した場合、外壁を塗装するための予算を解説します。

約30坪ほどの住宅で外壁のみ塗装する場合、70〜110万円ほど費用がかかります。

外壁塗装の費用は「塗る面積」と「塗料」によって費用が異なるものです。

参考までに、塗料ごとの単価も見てみましょう。

・ウレタン塗料：1,700〜2,500円/平方メートル
・シリコン塗料：2,300〜3,500円/平方メートル
・フッ素塗料：3,500〜5,000円/平方メートル
・無機塗料：3,500〜5,500円/平方メートル

上記はあくまで目安の金額です。

正確な金額を知りたい方は、業者に見積もりを依頼しましょう。

悪徳業者の見分け方を紹介

チョーキング現象によって外壁塗装が必要になった時、悪徳業者と契約しないように、見分け方を紹介します。

悪徳業者は相談のタイミングで契約を取ろうと誘導したり、不安を煽るような口調で工事を強くすすめてきたりします。

上記にあてはまる業者だった場合、その場で契約しないことが重要です。

止むを得ず契約してしまったら、各都道府県の消費生活センターや国民生活センターに相談するか、クーリングオフの申し込みをしましょう。

チョーキング現象は施工不良でも発生する可能性があります。

悪徳業者と契約をしてしまった場合、チョーキング現象が短期間で再発する恐れがあるので、業者の見極めは肝心です。

チョーキング現象が起きたら外壁塗装を

自宅の外壁を触って粉がついたら、チョーキング現象が発生している可能性があります。

チョーキング現象が発生したら、この機会に外壁塗装を考えてみましょう。

放置すると雨漏りを引き起こすことがあるので、早めの対処をおすすめします。

自宅のために必要な施工やアドバイスを行ってくれる優良な専門業者を見極め、外壁塗装を依頼しましょう。

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