見積もり額は適正?外壁塗装の見積書で確認すべき7つのポイントを解説

「外壁塗装の見積もりをとったけど、適正料金なのかわからない」
「見積書はどこを注意して見ればいいの?」

外壁塗装の見積書には、見慣れない言葉が数多く並んでいます。

初めて外壁塗装を行う方は、戸惑ってしまうかもしれません。

本記事では見積書を取ったときに見るべきポイント、注意点などを詳しく解説しています。

外壁塗装を行う予定の方や悪徳業者への相談を避けたい方はぜひご覧ください。

 

外壁塗装の見積もりをとったら見るべきポイント

外壁塗装の見積もりを取ったら、下記の項目が記載されているかチェックしましょう。

・足場の設置
・高圧洗浄
・下地処理
・養生
・下塗り、中塗り、上塗り
・付帯部分の塗装
・諸経費

外壁塗装の費用相場は、約30坪の一軒家で70〜110万円となります。

ただし、合計金額のみ記載されているだけで各工程の費用が記載されていない見積書には注意が必要です。

「この工程は見積もりの中に含まれていない」など、後からトラブルになる恐れがあるからです。

見積書を取ったら、上記の項目が含まれているか確認しましょう。

見積書に記載されている項目では実際に何をするのか、費用相場はどれぐらいか、といった点について解説します。

 

足場の設置

足場の設置にかかる費用相場は、約30坪の住宅で外壁塗装と屋根塗装を同時に行った場合は20万円程度です。

外壁塗装だけの場合、足場料金は上記より安くなる可能性があります。

外壁塗装をする場合、足場の設置は必要不可欠です。

足場を組み立てなければ、作業効率が落ちたり高所作業をする際に職人が落下したりするリスクがあります。

 

高圧洗浄

高圧洗浄する費用相場は、約30坪の住宅で外壁塗装と屋根塗装を同時にする場合は3万円程度です。

外壁だけ高圧洗浄する場合は、3万円より安くなる可能性があります。

塗装の前に高圧洗浄機を使用し、外壁についた汚れやカビを除去します。

外壁の洗浄を行わずに塗装してしまうと、塗料の付着が悪くなるなどの不具合が発生してしまうので、必ず行う作業です。

薬品を使って洗浄する場合は「バイオ洗浄」と呼ぶケースもあります。

 

下地処理

下地処理に係る費用相場は、約30坪の住宅で外壁と屋根を同時に塗装する場合は4万円程度です。

外壁には古い塗膜のはがれや、サビなどが残っています。

これらをケレンなどで除去すると外壁が平らになり、塗料をしっかりと密着させられます。

下地処理は外壁塗装の仕上がりを大きく左右する重要な作業工程です。

なお外壁のみ塗装する場合は、4万円より安くなる可能性があります。

 

養生

外壁と屋根を養生するための費用相場は、約30坪の住宅で5万円程度です。

外壁のみ養生する場合は、上記価格より安くなる可能性があります。

養生は塗装しない部分をカバーする作業です。

窓やドア、玄関などに塗料が付着しないようにします。

足場に飛散防止のネットを取り付けるのも養生になります。

思わぬ箇所に塗料が付いてしまわないよう、養生も塗装を行う際には必須の作業です。

 

下塗り・中塗り・上塗り

外壁と屋根の塗装に必要な費用相場は、約30坪の住宅で40〜70万円程度です。

外壁のみ塗装する場合は上記価格より安くなる可能性があります。

外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回塗装が基本です。

最初に行われる下塗りは、外壁と塗料の密着を高めるための塗装です。

また外壁を補修する役割もあります。

次に中塗り・上塗り用の塗料を塗ります。

基本的に同じ塗料を使う場合が多いです。

塗装を2回行うことで耐用年数が伸びます。

見積書で塗装回数が2回または1回の時は、手抜き工事が疑われるので注意しましょう。

 

付帯部分の塗装

主な付帯部分の塗装費用相場は以下になります。

・雨樋:550〜3,500円/メートル
・軒天:800〜1,800円/平方メートル
・雨戸:2,000〜5,000円/枚
・破風板:650〜1,400円/平方メートル

他にも幕板・玄関ドア・エアコンダクトなどがあります。

付帯部も外壁と同じように年月と共に劣化するものです。

外壁塗装と同時に行うことで、人件費などの節約につながり少し安く塗装できる可能性があります。

 

諸経費

外壁塗装にかかる諸経費は、全体価格の3〜15%が費用相場です。

諸経費には現場管理費と一般管理費があります。

現場管理費は、保険料や税金、ガソリン代などの現場作業に関わるものです。

一般管理費は、広告宣伝費や事務所の家賃、雑費など施工会社の経営に関わるものが多くなります。

諸経費は外壁塗装で必ず発生する費用ですが、見積書に記載されている金額が妥当か分かりにくいところでもあります。

作業環境によって作業しやすい場合としにくい場合があるからです。

あまりに高額な時は諸経費の内容を業者に確認しましょう。

外壁塗装の見積書で注意すべきポイント

外壁塗装の見積書を見る時は、注意すべきポイントがいくつかあります。

・一式という言葉を使っている
・オリジナルの塗料を使っている
・面積の表記が適当
・値引き額が大きすぎる

詳しく説明していきます。

 

一式という言葉を使っている

外壁塗装の見積書に「一式」という言葉が多く使われている場合は、注意しましょう。

塗装の料金は、基本的に1平方メートルに対しての料金が設定されています。

一式という言葉で一括りにされた料金は、塗装面積の計測を怠っている可能性が高いです。

よって実際の塗装面積以上の料金を設定されている可能性もあります。

また「塗装一式」では塗装回数や塗装場所などがわかりません。

見積書の中で「一式」という言葉を発見したら注意しましょう。

 

オリジナルの塗料を使っている

見積書に記載されている塗料が、業者のオリジナル塗料だった場合は気をつけましょう。

オリジナル塗料はメーカーからのOEM商品か、既存塗料のラベルを張り替えただけといった場合があります。

その塗料を「耐用年数が長い」「汚れが全くつかない」などの大袈裟な宣伝と共に売り出すことがあります。

オリジナル塗料が全て粗悪な商品というわけではありませんが、宣伝内容どおりの効果を発揮できるかは不明です。

オリジナル塗料を使用するという業者に当たった場合は注意しましょう。

 

面積の表記が適当

外壁塗装の金額は、塗装する面積によって変わります。

よって見積もり時の塗装面積の計測は重要です。

複数の見積書の塗装面積を見比べた時に、他社と大幅に違う面積だった業者には気をつけましょう。

正確に塗装面積を計測していない可能性があります。

中には塗装面積を表記せずに、塗装の金額のみを記載している業者もあります。

面積の表記が適当な業者への相談には十分注意しましょう。

 

値引き額が大きすぎる

あまりに値引き額が大きいケースは注意が必要です。

外壁塗装は適正な金額を見積もると、その後の値引きはあまりできません。

外壁塗装に必要な部分まで削減することになり、品質の低下が起こり得るためです。

見積書で大きな値引きを提示している場合は、元々の金額を高く設定していた可能性があります。

値引き額が大きいと感じた時は、本当に相談して大丈夫なのか改めて考え直すことをおすすめします。

 

外壁塗装の見積書をとる時のポイント

外壁塗装の見積もりをとる時は、いくつかのポイントをおさえることで費用を節約できます。

具体的には下記の2点です。

・複数の業者から見積もりをとる
・屋根と外壁の塗装をセットで行う

複数の業者から相見積もりを取ることで、高額費用を請求する悪徳業者に依頼するリスクを減らせます。

ただ見積もりをあまりに多くとってしまうと、連絡〜見積もり〜見積書の提出までの作業に時間と手間がかかってしまい効率が悪いです。

本記事で紹介している金額と大きな違いがなければ、必ずしも相見積もりを取る必要はありません。

また外壁と一緒に屋根を塗装することで、費用の節約にもつながります。

別々に塗装をすると個別に足場の設置代金がかかってしまいます。

屋根も年月と共に劣化して塗装が必要になるので、外壁とセットで塗装を検討してみましょう。

 

外壁塗装の見積もりについてよくある質問

外壁塗装でよくある質問をまとめました。

・見積もりをとるのは料金がかかるのか
・断り方はどうしたらいいのか
・値下げの交渉はしてもいいのか
・外壁塗装で助成金はでるのか
・30坪の一軒家の外壁塗装の相場はいくらくらいか

各疑問について詳しく解説します。

 

見積もりをとるのは料金がかかるの?

外壁塗装の見積もりは、多くの業者が無料で行っています。

見積もりを依頼したからといって必ずしも依頼する必要はないので、気軽に相談してみましょう。

ただし、まれに有料の業者もあるので見積もり依頼時に無料かどうか確認することをおすすめします。

 

断り方はどうしたらいいの?

見積もりをとった業者に断りをいれる時は、電話1本で問題ありません。

何も連絡をしないと、その後の状況はどうか業者からリマインドの連絡を受けることがあります。

断りの電話はまったく失礼なことではありませんので、依頼しない場合はきっぱりと電話で断りましょう。

 

値下げの交渉はしてもいいの?

他社の見積もりを見せて、値下げ交渉することは問題ありません。

ただ優良な業者ほど見積もり金額に余計な上乗せをしていないので、値引きにも限界があります。

お互いに気持ちの良い関係を続けるためにも、無理な値引き交渉はおすすめしません。

 

外壁塗装で助成金はでるの?

外壁塗装では自治体から助成金がおりる場合があります。

助成金の有無は自治体によって異なります。

また助成金を使用できる場合でも、条件が設定されているケースが多いです。

住んでいる自治体の窓口に確認したり、地元の業者に相談したりしましょう。

 

30坪の一軒家の外壁塗装の相場はいくらくらい?

30坪の一軒家の外壁塗装の相場は下記のとおりです。

・外壁塗装+屋根塗装:110〜160万円
・外壁のみ塗装:70〜110万円
・屋根のみ塗装:60〜80万円

ただし費用相場は、塗装環境や使用する塗料によっても異なります。

正確な塗装費用を把握するなら、業者に見積もりを依頼しましょう。

 

外壁塗装の適正な見積もり価格を知ろう

足場の風景

外壁塗装は家の劣化を防ぐ大切な工事です。

優良業者に施工してもらいたいものですが、悪徳業者も存在します。

見積書の見方をしっかりと理解していれば不正な請求を見抜けます。

また必要な作業を省いた手抜き工事を見破ることもできるでしょう。

見積書に書かれている項目の意味を正しく理解し、適正価格で外壁塗装を行いましょう。

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