モルタル外壁とは?特徴や仕上げ方、修理を検討すべき劣化の症状を解説
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「モルタル外壁のヒビは補修が必要?」
「モルタル外壁のメンテナンスって何をしたらいいの?」
モルタル外壁は、90年代以前に多くの住宅で採用されていました。
経年により防水性が低下するため、長持ちさせるには定期的なメンテナンスが必須です。
本記事では、モルタル外壁の特徴やメンテナンス方法について解説します。
モルタル外壁の塗装費用や耐用年数についても紹介しますので、自宅がモルタル外壁の方はぜひ参考にしてください。
目次
モルタル外壁の特徴
モルタル外壁とは、水とセメントと砂を混ぜ合わせた素材で作る外壁です。
モルタル自体は防水性が低く、防水性を高めるために必ず塗装が行われます。
防水成分を添加した防水モルタルというものもありますが、防水モルタルも仕上げに防水塗料での塗装が必要です。
本記事ではモルタル外壁のメリットとデメリットを紹介します。
メリットとデメリットから、モルタル外壁の特徴を知りましょう。
モルタル外壁のメリット
モルタル外壁のメリットは、主に以下の4つが挙げられます。
・耐久性や耐火性に優れている
・デザイン性の自由度が高い
・遮熱効果が期待できる
・コーキングが不要
モルタル外壁は、水やセメント、砂といった不燃性の原料でできているため、頑丈で耐火性に優れています。
また、壁の表面が熱くなりにくいため、遮熱効果が期待できます。
仕上げ方によっては模様を付けることができるため、デザイン性の高い外観にしたい方にもおすすめです。
サイディングとは異なり、継ぎ目がないためシーリングによる施工や補修が必要ない点もモルタル外壁のメリットといえるでしょう。
モルタル外壁のデメリット
モルタル外壁のデメリットは、主に以下の5つが挙げられます。
・ひび割れが発生しやすい
・仕上がりに差がでやすい
・汚れが目立つ
・定期的なメンテナンスが必須
・工期が長く費用が高い
モルタル外壁は、ひび割れが発生しやすく汚れが目立ちやすいため、定期的にメンテナンスが必要です。
また、職人の手作業で仕上げるため、品質にバラつきがあります。
高品質で美しい仕上がりにするためには、実績豊富で熟練した職人への依頼が必須です。
サイディング外壁と比較すると、工期が長く費用も高額となる点もデメリットといえるでしょう。
モルタル外壁の修理を検討すべき劣化症状
モルタル外壁の劣化症状は、見た目で判断できるものが多いです。
モルタル外壁で修理を検討すべき劣化症状は、主に以下の5つが挙げられます。
・ひび割れ
・チョーキング
・浮きや剥がれ
・雨だれ
・藻やコケの発生
劣化症状のなかには、家の耐久性や寿命に大きくかかわるものもあるため、日ごろから外壁を目視する習慣を付けるとよいでしょう。
ひび割れ
モルタルは、経年劣化によりひび割れが発生しやすい外壁です。
幅0.3mm以下で深さが4mm以上のひび割れは、雨水が浸入する恐れがあるため、できるだけ早く補修が必要です。
ひび割れは、放置するとどんどん大きくなる可能性があるため、小さいうちに補修しておくとよいでしょう。
チョーキング
チョーキングとは、壁に触れると粉がつく劣化症状です。
防水機能が失われている証拠であるため、雨や湿気などを吸収しコケや藻の発生原因となる可能性があります。
チョーキングの症状を確認したら、塗装メンテナンスを検討するタイミングといえるでしょう。
浮きや剥がれ
モルタル外壁は、経年劣化により塗膜が浮き上がったり剥がれたりする場合があります。
浮きや剥がれが発生してしまうと、雨や虫が入りこむ恐れがあり、住宅寿命に大きな影響を与える可能性が高いです。
浮きや剥がれの症状を確認した場合は、できるだけ早く修繕を依頼する必要があります。
雨だれ
モルタル外壁は、表面に凹凸があるため汚れが付着しやすいです。
付着した汚れが雨によって流れると、雨だれがついてしまいます。
雨だれは、住宅寿命や耐久性に直接影響を与えるものではありません。
しかし、外観の美しさが損なわれるため、汚れがひどくなる前に洗浄や塗装によるメンテナンスが必要です。
藻やコケの発生
モルタル外壁は、防水機能が低下すると藻やコケの発生リスクが高まります。
藻やコケは、見た目を悪くするだけではなく、外壁自体がもろくなっている可能性もあります。
外壁に藻やコケが発生した場合は、原因を確認するためにも、塗装業者に相談するのがおすすめです。
モルタル外壁のメンテナンス方法
モルタル外壁は、美観の維持や防水性の確保のためにも、定期的なメンテナンスが必須です。
メンテナンスの方法は、高圧洗浄機による洗浄や外壁塗装が基本となります。
外壁塗装では対応できないほど劣化が進行している場合は、張り替えやカバー工法などによるリフォームが必要です。
張り替えやカバー工法は、塗装メンテナンスと比較すると、工期が長く費用も高額となります。
モルタル外壁は劣化が進行する前にメンテナンスを実施することが重要です。
モルタル外壁の塗装費用と耐用年数
自宅がモルタル外壁の方は、メンテナンスの周期や費用が気になる方が多いのではないでしょうか。
モルタル外壁の塗装費用の相場や塗料ごとの耐用年数、メンテナンス周期について解説します。
適切にメンテナンスを実施し、モルタル外壁を長持ちさせましょう。
モルタル外壁の塗装費用
モルタル外壁の塗装費用は、約30坪の住宅の場合だと70~110万円ほどが相場です。
外壁塗装では、塗装費用以外にも足場費用などが加算されます。
外壁と屋根の塗装は、どちらも足場の設置が必要となるため、近々屋根の塗装を行う予定があれば同時に行うのがおすすめです。
屋根塗装を同時に行う場合は、110〜160万円が相場となります。
費用相場は使用する塗料や塗装環境によっても大きく異なるため、詳細な費用を確認したい場合は見積もり依頼が必要です。
耐用年数とメンテナンス周期
外壁塗装の耐用年数は、使用している塗料により異なります。
外壁の塗装で一般的に使用される塗料と耐用年数は、以下のとおりです。
・ウレタン塗料:5〜10年
・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年
使用している塗料が分からない場合は、5年ほどの周期で点検を実施すると安心です。
ただし、ひび割れや剥がれなど劣化症状が現れている場合は、メンテナンス周期にかかわらず点検を依頼するようにしましょう。
参考:モルタル外壁の仕上げ方
モルタル外壁は、仕上げ方によって見た目が大きく異なります。
モルタル外壁の仕上げ方は、主に以下の4つです。
・リシン
・スタッコ
・吹き付けタイル
・左官仕上げ
自宅の外壁でモルタルの採用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
リシン
リシンは、砂利にセメントや樹脂などを混ぜ込んで材料を吹き付ける工法です。
表面がざらざらとして、落ち着いたデザインに仕上げることができます。
安価で効率よく仕上げられるため、一昔前までは多くの住宅で採用されていました。
しかし、リシン仕上げはひび割れが生じやすい点がデメリットです。
スタッコ
スタッコは、セメントと骨材を混ぜた材料を吹き付けて仕上げる工法です。
リシンに厚みを持たせたような仕上がりで高級感があるため、北欧風やナチュラル風などの住宅に似合います。
昔よりも耐久性が向上してはいますが、ひび割れが発生しやすい外壁のため、定期的なメンテナンスが必須です。
吹き付けタイル
吹き付けタイルは、樹脂や結合剤などを混ぜた材料を吹き付けて仕上げる工法です。
リシンやスタッコと異なり、表面がなめらかでツルツルした仕上がりとなります。
吹き付けで使用するスプレーの先端を調節することで、多彩なデザインに仕上げることが可能です。
左官仕上げ
左官仕上げは、左官職人がコテを使用して仕上げる工法です。
デザインの自由度が高くさまざまな雰囲気を表現できるため、現在でも根強い人気があります。
ただし、左官仕上げは手作業で行うため、施工品質が安定しない点が大きなデメリットです。
高品質で美しく仕上げるには、熟練した職人の技術が必要となります。
慎重に業者選びを行い、入念に打ち合わせを実施することが重要です。
モルタル外壁は適切な塗装メンテナンスで長持ちする
モルタル外壁は、デザイン性が高く耐火性に優れている一方で、ひび割れが発生しやすいため定期的なメンテナンスが必須です。
モルタル外壁の劣化症状は、目で見て確認できるものが多くあります。
劣化症状によっては、住宅の寿命や耐久性に大きな影響を与えるため、日ごろから外壁を目視する習慣を付けておくとよいでしょう。
モルタル外壁に関する疑問や心配ごと、メンテナンス依頼はマナカリフォームにお気軽にご相談ください。
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